数学が得意ですか?

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その質問に、「YES」と答える人の割合、OECDの調査によると、日本は、世界でも断トツの最下位です
いや、日本人は謙虚だから、とか。日本の教育水準から考えると、(水準が高いから)苦手意識を持ちやすいから、とか。さまざまな要素が絡むと思われますので、このデータだけで、日本人は数学が弱い、とは言えないのですが、それにしても極端な結果です。

実際に、中学生や高校生にアンケートを取っても、数学が嫌い、苦手は例年上位にある傾向があり、しかもそれは、年齢を重ねるごとに顕著になります。
高校時代、「文系」「理系」選択の際に、数学が苦手だから、という理由で文系を選んだ方は多いのではないでしょうか。


ですが、現代の世の中の基礎の部分には数学があります。
コンピュータやスマホだって、紐解けば数式を避けて通ることはできませんし、数学を活用する物理や化学が、私たちの生活にもたらした恩恵は計り知れません。
そこまでいかなくとも、百分率や比例・反比例の考え方を日常で使うことは多いですし、ビジネスの中でも、統計などを通じて数学的な知識や考え方が問われます。
まさに、いつでもすぐ身近にあるものが数学であり、同時に、多くの人にとって身近とは感じにくいもの、それが数学なのです

 

■数学は専門的?
数学が専門的かどうか?
それを考えたとき、答えは「YES」でもあるし、「NO」でもあります。
数「学」というぐらいで、学問なので、深い、浅いがあるのは当然ですね。
でも、数学といわれただけで、なんだか小難しそう… と敬遠してしまう方も多いのではないでしょうか。かくいう筆者もその一人で、高校時代に培った数学アレルギーそのままに、社会人になってもしばらくは、数学を避けていました。
それはやはり、数学=専門的。数学=意味不明の数式の羅列、というイメージがあったからです。
では、本当に数学がそこまで専門的なのか?
もちろん、答えは「NO」です。というよりむしろ、必要性が十分わからないまま、羅列的に数学を勉強させられた学生時代よりも、社会人になり、自分の知りたいこと、やりたいこと、つまり、必要性がはっきりした後のほうが、数学の勉強をするチャンスであるといえます。
数学は専門的かもしれません。ですが、その専門の中身を選べるのが、大人が学ぶ数学の良い所なのです。

 

■まずは何を学ぶべき?
では、大人になった後に、数学のどの部分を学ぶべきなのでしょう?
ビジネスで圧倒的に使う頻度が高いのは、割合を求める計算と、平均を求める計算です。この辺りなら、小学生の範囲なので簡単ですし、何より頻度が高いので使い勝手がよいモノです。
さらに、比を活用して、昨年対比や、来年の予測を立てることもできるでしょうし、その延長線上にある関数を理解すれば、さらにさまざまな予測を立てることができるようになります。
諸説ありますが、あの有名なナポレオンが、大砲の弾道を予測するために関数を使っていた、と言われるほどで、中学時代や高校時代は頭痛のタネになることが多い関数も、過去の推移から未来を考えることが多くなる大人にとっては、心強い武器になってくれるのです。

 

■脳トレは使える?
数独やナンプレなどの、数字を使ったゲームはどうでしょう?
これらのゲームは、普段は使わない脳の分野を活性化させることができる、と言われており、またそれ以上に、数字に対する認知能力を高めてくれます。
数字に対する認知能力とは、例えば貸借対照表などを見たとき、数字が並んでいて、それが把握できるか、または、QRコードの延長線上にしか見えないか、というところで発揮されます。
数字に強い、というのは、その数字から分析ができるかどうか、という以前に、数字に対して苦手意識が歩かないか、というところが大きく、それは、話せるかどうかよりも、話す勇気があるかどうか、という外国語での会話に似ています。
しかし、こちらも外国語と同じく、その最初のハードルが結構な高さですので、まずはそれを払しょくするためにも、ゲームなどで楽しみながら数字に触れてもよいでしょう。

 


■数学嫌いだったあなたに

小学生、中学生、高校生の頃に、数学が嫌いだった人!
と質問をすれば、おそらく多くの手が挙がるのではないでしょうか。
と、いうぐらいに数学が嫌い、苦手、もう二度と見たくない。という人は多いと思われます。
実際に、小・中・高校生にアンケートを取っても、嫌い・苦手な教科の上位に数学配置します。
なので、大人になった後は、数学から解放されてせいせいする、という方も本当に多いのではないか、と思います。
さらにいえば、現役の学生さんたちの中にも、「大人になったら解放される…」という期待感で、今日の苦労を乗り越えている人もいるかもしれません。
そんなこんなで、学生時代を過ぎると、数学の知識は急速に失われていきます。
でも、それはとてももったいないことです。もちろん、もったいないなんてことは気持ちではわかってるよ! という方が多いのもわかります。
ですので、日常の中で少しずつ、数学や数字に触れる機会を増やす、そのような機会を大切にすることが必要なのではないか、と思うのです。
学問として修めたり、専門性が重要になってくる職業についたりしない限り、日常生活で重要になってくるのは、数学の知識やスキルではなく、数学的な発想です。
それは、数量やボリュームの観念であったり、論理的思考(前提をもとに順序良く考えること)だったりします。
スキルや知識がなくとも、そのような発想を持つだけで、日常生活が効率的、効果的になることがあるのです。
数学っぽいというだけで、数学が苦手だったというだけで遠ざけてしまうのは、あまりにももったいない。そんな魅力や力が、数学にはあります。
少し時間のある時に、また、仕事や日常の生活の中で、数学的な考え方を思い出してみたり、使ってみたりするとよいかもしれません。
このことは、数学だけでなくほかのことでも同じです。学生時代に嫌い、苦手だったことでも、時間と場所を変えてみてみると、異なった角度から違ったものが見えてくることがあります。
学ぶことそのものは、楽しいこと。その気持ちを持っていけるようにできるといいですね。